物理
メディア
ノーベル賞
純粋物理のテーマだけかと思いきや、ノーベル物理学賞の中に実は電気電子情報系の分野からも受賞対象になっていることにも注目したい。
2020年代
西暦 | ジャンル | 詳細 | 受賞者 |
2022 | 量子情報実験 | 「量子もつれ」の理論の実験検証。 量子コンピューターや量子通信などの研究が盛んとなり量子情報科学という新しい分野の開拓につながったことが評価。 | アラン・アスペ ジョン・クラウザー アントン・ツァイリンガー |
2021 | 地球物理 | 二酸化炭素の温暖化影響を予測。 | ジョルジョ・パリージ クラウス・ハッセルマン 真鍋淑郎 |
クラウザー氏とアスペ氏は「量子もつれ」と呼ばれる量子力学を象徴する現象が理論だけでなく、実際に存在しうることを証明しようと、1970年代から研究に取り組んできました。
その結果、2つの光の粒などの量子がお互いにどんなに遠く離れていても片方の量子の状態が変わると、もう片方の状態も瞬時に変化するという、「量子もつれ」の現象が実際に起きることを実験を通して示しました。
そして、ツァイリンガー氏はこの「量子もつれ」という現象を利用すると、ある情報を量子に埋め込み、それを離れた場所にあるもう一方の量子に瞬時に伝えることができる、「量子テレポーテーション」という現象が起きることを実験で示しました。
その結果量子コンピュータ開発などに繋がったことが大きく評価されました。
2010年代
西暦 | ジャンル | 詳細 | 受賞者 |
2020 | 宇宙物理 | ブラックホール研究。天の川銀河中心のブラックホールの存在を理論だけでなく実験的にも確認。 「相対性理論によって、数学的にブラックホールの形成が証明されることの発見」 ロジャー・ペンローズ 「銀河系の中心部の星周辺に目に見えない非常に重い物体が存在することを発見」 アンドレア・ゲズ/ラインハルト・ゲンツェル | アンドレア・ゲズ ラインハルト・ゲンツェル ロジャー・ペンローズ |
2019 | 宇宙物理 | 物理的宇宙論における数々の理論的発見。 太陽と似た恒星の周りを公転する太陽系外の惑星の発見。 | ジム・ピーブルズ ディディエ・ケロー ミシェル・マイヨール |
2018 | レーザー物理 | 光ピンセットとその生物学的システムへの応用。 高強度超短光パルスの生成方法。 | ジェラール・ムル ドナ・ストリックランド アーサー・アシュキン |
2017 | 素粒子物理実験 | LIGO検出器への決定的な貢献と重力波の観測。 | キップ・ソーン バリー・バリッシュ レイナー・ワイス |
2016 | 理論物理 | トポロジカル相転移および物質のトポロジカル相の理論的発見。 1980年代に、強磁場下の半導体界面のホール伝導度が物理定数の組み合わせで得られるある値の整数倍の値しか取らない― 即ち「量子化されている」― という実験結果(量子ホール効果)を、背後に存在する電子系のトポロジー的な性質を明らかにすることによって解明。 比較的単純な平面状のモデルを用いて、磁場がなくても量子ホール効果が実現されうることを理論的に示した。 | ジョン・M・コステリッツ デイヴィッド・J・サウレス ダンカン・ホールデン |
2015 | 素粒子物理 | ニュートリノ振動の発見 | アーサー・B・マクドナルド 梶田隆章 |
2014 | 半導体レーザー | 青色LEDの開発 | 中村 修二 赤﨑勇 天野浩 |
2013 | 素粒子物理 | ヒッグス粒子発見 | ピーター・ヒッグス フランソワ・アングレール |
2012 | 個別の量子系に対する計測および制御を可能にする画期的な実験的手法に関する業績 | セルジュ・アロシュ デービッド・ワインランド | |
2011 | ブライアン・P・シュミット | 遠方の超新星の観測を通した宇宙の加速膨張の発見 | ソール・パールマッター ブライアン・P・シュミット アダム・リース |
2020年のペンローズ氏の貢献はシュバルツシルト氏がアインシュタイン方程式(時間と空間(時空)とエネルギーの関係を表す式)のシンプル模型でブラックホール解をたまたま見つけたのを引き継いで、ペンローズ氏はそれを拡張させ、一般相対性理論において、球対称かどうかによらず一般に物質が強い重力(自己重力)により潰れた(重力崩壊した)ならば、質量のエネルギー密度が正に維持される条件においては、物質は必ず事象の地平面より小さいサイズにまでつぶれ、特異点ができてしまう(特異点と呼ばれる特殊な領域が不可避的に生じる)ことを数学的に証明しました。(特異点定理)
そして、その自然に発生する特異点に向かってすべての正の密度の物質は落ちていくため、その場所で発せられた光ですら捕捉されて出てこられない領域の境界、つまり事象の地平線が形成されること。そして特異点は事象の地平線に必ず囲まれていて、外の人からは見ることができないという見解を示しました。
ペンローズ氏は1960年代後半にはS・ホーキング氏と共同で、宇宙そのものの時空にも特異点定理を応用し、ビッグバンから宇宙が誕生するというモデルの下では宇宙自体も必ず特異点から始まることを証明しました。
またその前提にはブラックホールの中心に時間と空間が存在しないという考えも示しました。
実は1939年にもアメリカの物理学者ロバート・オッペンハイマー氏らは、高密度でコンパクトな天体がみずからの重力で極限までつぶれれば、シュバルツシルト半径で囲まれた面(事象の地平面)が露わになった天体、つまり現在「ブラックホール」と呼ばれている天体が生まれる可能性があることを理論的に示したが、実際の天体が完全に球対称を保ったままつぶれるという状況は考えづらいためブラックホールは現実的ではないと1960年代まではアインシュタイン本人含めて否定的に考えられてしまいました。
シュバルツシルト氏はアインシュタイン氏が一般相対性理論を1915年に発表した1か月後にブラックホール解をたまたま発見しましたが、証明が不完全で現実的でなかったために業績が、なかなか認められることはありませんでした。
おススメ本
タイトル | おススメポイント! | 作者 | 初版 |
2020年ノーベル物理学賞受賞者の宇宙論の最新本。 脳に関する本は他にいくつかあるが、ブラックホールのことでペンローズ博士はノーベル賞を受賞しているので宇宙論の方こそ気になる方にはこちらがオススメです! ブラックホールと情報についても記述がありますし、学術論文の紹介もあります! | ロジャー・ペンローズ | 2014 | |
相対性理論について大事なことは網羅した教科書にはならないようですが、 アインシュタイン方程式からブラックホールの存在に関する表現の理解と導出だけにこだわって本一冊の紙面を使った本は他になかなかないので貴重。 シュバルツシルトのブラックホール解の導出と物理的な解釈がされている。 | 小林晋平 | 2018 | |
目で見る美しい量子力学 (サイエンス社) | 二重スリットの実験、AB効果の検証、超伝導体の磁束量子の観察など量子力学の世界を観察するために100万ボルトホログラフィー電子顕微鏡の開発から超高圧超高分解能電子顕微鏡を目指し続けて40年以上に渡る努力と挑戦が写真とともに振り返る。 この本がおそらく外村氏が亡くなる前最後の著書と言えるかもしれない。 ハードカバーでカラー写真30ページほどついている。 実は雑誌「数理科学」で先に発表済のものなので、大学図書館を探せば記事そのものは読める。 | 外村彰 | 2010 |
【ポイントUP中】 岩波講座 物理の世界 量子力学1 量子力学への招待 岩波オンデマンドブックス 三省堂書店オンデマンド | 外村彰 | 2001 | |
【中古】 ゲージ場を見る 電子波が拓くミクロの世界 / 外村 彰 / 講談社 [新書]【メール便送料無料】【あす楽対応】 | なかなか抽象的な理論ばかりで分かりにくい素粒子物理分野に世界最高の分解能に挑戦し続けた電子顕微鏡の世界一流の専門家の一人に数えられる外村氏による生々しい撮影写真をたくさん見ることができる貴重な文献 | 外村彰 | 1997 |
量子力学を見る | 大学でこれから量子力学を勉強するならば一度は見ておきたい電子顕微鏡の写真たち。高校での物理だけでも難しかったというのに、更に大学で量子力学を勉強して抽象的すぎてよく分からなくなって諦めて放り出したくなりそうな気持ちを、ぐっと思いとどまらせてくれるかもしれない。 最近は量子コンピュータが実用化されて、それをきっかけにして量子力学を勉強する人が物理学以外からも増えるかもしれないので、よかったらどうぞ。 | 外村彰 | 1995 |
電子顕微鏡技術 | 外村彰 | 1989 | |
電子波で見る世界 | 東大理学部物理学科出身の外村氏がなぜ他の同期が大学院に進学した中で学部卒で企業就職を選んだのかについて書いてある。 そしてなぜその後電子顕微鏡の道を選んだかについても触れてある。 この本は理工系学生もしくは科学ファンもしくは高校教員が理解できる丸善フォロンティア・サイエンスシリーズの分冊だが、写真メインで分かりやすく解説しているので、科学が好きな小中学校の生徒や文系出身でも読み物として十分に楽しむことができるようになっている。 外村氏は78年に電子線ホログラフィー顕微鏡を開発し量子ホール効果の特徴であるアハラノフ・ボーム効果を世界で初めて実験によって実証したが、惜しくも2012年に膵臓がんのため亡くなった。 また外村氏は内閣府の最先端研究開発支援プログラムFIRST「原子分解能・ホログラフィー電子顕微鏡の開発とその応用」の中心研究者 | 外村彰 | 1985 |
電子線ホログラフィー | 外村彰 | 1985 |
2000年代
西暦 | ジャンル | 詳細 | 受賞者 |
2010 | 二次元物質グラフェンに関する革新的実験 | アンドレ・ガイム コンスタンチン・ノボセロフ | |
2009 | 「光通信を目的としたファイバー内光伝達に関する画期的業績」 チャールズ・カオ 「撮像半導体回路であるCCDセンサーの発明」 ウィラード・ボイル/ジョージ・E・スミス | チャールズ・カオ ウィラード・ボイル ジョージ・E・スミス | |
2008 | 素粒子理論 | 「素粒子物理学および原子核物理学における自発的対称性の破れの機構の発見」 南部陽一郎 「自然界においてクォークが少なくとも3世代以上存在することを予言する、対称性の破れの起源の発見」 小林誠/益川敏英 | 南部陽一郎 小林誠 益川敏英 |
2007 | 巨大磁気抵抗の発見 | アルベール・フェール ペーター・グリューンベルク | |
2006 | 「宇宙マイクロ波背景放射が黒体放射の形をとることおよびその非等方性の発見」 1989年にNASAが打ち上げたCOBE衛星により宇宙背景放射が精密に測定され、その後も観測衛星により精度の高い観測と研究が続き、宇宙に満ちている宇宙背景放射には温度分布にゆらぎ(むら)があり、その原因はダークマター由来の重力のゆらぎであることが明らかになり、宇宙の組成も明らかになった。 | ジョン・C・マザー ジョージ・スムート | |
2005 | 「光学コヒーレンスの量子論への貢献」 ロイ・グラウバー 「光周波数コム技術を含む、レーザーに基づく精密分光法の開発への貢献」 ジョン・ホール/テオドール・ヘンシュ | ロイ・グラウバー ジョン・ホール テオドール・ヘンシュ | |
2004 | 強い相互作用における漸近的自由性の理論的発見 | デイビッド・グロス H. デビッド・ポリツァー フランク・ウィルチェック | |
2003 | 超伝導と超流動の理論に関する先駆的貢献 | アレクセイ・アブリコソフ ヴィタリー・ギンツブルク アンソニー・レゲット | |
2002 | 「天体物理学への先駆的貢献、特に宇宙ニュートリノの検出」 小柴昌俊/レイモンド・デイビス 「宇宙X線源[注 61]の発見を導いた天体物理学への先駆的貢献」 リカルド・ジャコーニ | 小柴昌俊 レイモンド・デイビス リカルド・ジャコーニ | |
2001 | アルカリ金属原子の希薄気体でのボース=アインシュタイン凝縮 | エリック・コーネル ヴォルフガング・ケターレ カール・ワイマン |
グラフェンはカーボンナノチューブとともに半導体材料として最近注目されている。
西暦 | ジャンル | 詳細 | 受賞者 |
2000 | 「情報通信技術における基礎研究(集積回路の発明)」 ジャック・キルビー 「情報通信技術における基礎研究(高速エレクトロニクスおよび光エレクトロニクスに利用される半導体ヘテロ構造の開発」 ジョレス・アルフョーロフ/ハーバート・クレーマー | ジャック・キルビー ジョレス・アルフョーロフ ハーバート・クレーマー | |
1999 | 物理学における電弱相互作用の量子構造の解明 | ヘーラルト・トホーフト マルティヌス・フェルトマン | |
1998 | 分数電荷の励起状態を持つ新たな量子流体の形態の発見 | ロバート・B・ラフリン ホルスト・ルートヴィヒ・シュテルマー ダニエル・ツイ | |
1997 | レーザー光を用いて原子を冷却および捕捉する手法の開発 | スティーブン・チュー クロード・コーエン=タヌージ ウィリアム・ダニエル・フィリップス | |
1996 | ヘリウム3の超流動の発見 | デビッド・リー ダグラス・D・オシェロフ ロバート・リチャードソン | |
1995 | 「レプトン物理学の先駆的実験(ニュートリノの検出)」 フレデリック・ライネス 「レプトン物理学の先駆的実験(タウ粒子の発見)」 マーチン・パール | フレデリック・ライネス マーチン・パール | |
1994 | 「凝縮体の研究に用いる中性子散乱技術の開発についての先駆的貢献(中性子分光法の開発)」 バートラム・ブロックハウス 「凝縮体の研究に用いる中性子散乱技術の開発についての先駆的貢献(中性子回折技術の開発)」 クリフォード・シャル | バートラム・ブロックハウス ジョルジュ・シャルパク | |
1993 | 重力研究の新しい可能性を開いた新型連星パルサーの発見 | ラッセル・ハルス ジョゼフ・テイラー | |
1992 | 粒子検知器、特に多線式比例計数管の発明および発展 | ジョルジュ・シャルパク | |
1991 | 単純な系の秩序現象を研究するために開発された手法が、より複雑な物質、特に液晶や高分子の研究にも一般化できることの発見 | ピエール=ジル・ドゥジェンヌ |
1980年代
西暦 | ジャンル | 詳細 | 受賞者 |
1990 | 素粒子物理学におけるクォーク模型の展開に決定的な重要性を持った、陽子および束縛中性子標的による電子の深非弾性散乱に関する先駆的研究 | ジェローム・アイザック・フリードマン ヘンリー・ケンドール リチャード・E・テイラー | |
1989 | 「分離振動場法の開発、およびその水素メーザーや原子時計への応用」 ノーマン・ラムゼー 「イオントラップ法の開発」 ハンス・デーメルト/ヴォルフガング・パウル | ノーマン・ラムゼー ハンス・デーメルト ヴォルフガング・パウル | |
1988 | ニュートリノビーム法、およびミューニュートリノの発見によるレプトンの二重構造の実証 | レオン・レーダーマン メルヴィン・シュワーツ ジャック・シュタインバーガー | |
1987 | セラミックスの超伝導体を発見したことによる重要なブレイクスルー | ヨハネス・ベドノルツ カール・アレクサンダー・ミュラー | |
1986 | 「電子を用いた光学に関する基礎研究、特に最初の電子顕微鏡の設計」 エルンスト・ルスカ 「走査型トンネル電子顕微鏡の設計」 ゲルト・ビーニッヒ/ハインリッヒ・ローラー | エルンスト・ルスカ ゲルト・ビーニッヒ ハインリッヒ・ローラー | |
1985 | 量子ホール効果の発見 | クラウス・フォン・クリッツィング | |
1984 | 弱い相互作用を媒介する場であるW粒子およびZ粒子の発見を導いた巨大プロジェクトへの決定的貢献 | カルロ・ルビア シモン・ファンデルメール | |
1983 | 「星の構造および進化にとって重要な物理的過程に関する理論的研究」 スブラマニアン・チャンドラセカール 「宇宙における化学元素の生成にとって重要な原子核反応に関する理論的および実験的研究」 ウィリアム・ファウラー | スブラマニアン・チャンドラセカール ウィリアム・ファウラー | |
1982 | 相転移に関連した臨界現象に関する理論 | ケネス・ウィルソン | |
1981 | 「レーザー分光学への貢献」 ニコラス・ブルームバーゲン/アーサー・ショーロー 「高分解能光電子分光法の開発」 カイ・シーグバーン | ニコラス・ブルームバーゲン/アーサー・ショーロー カイ・シーグバーン |
1970年代
西暦 | ジャンル | 詳細 | 受賞者 |
1980 | |||
1979 | |||
1978 | |||
1977 | |||
1976 | |||
1975 | |||
1974 | |||
1973 | 「半導体内および超伝導体内の各々におけるトンネル効果の実験的発見」 江崎玲於奈/アイヴァー・ジェーバー 「トンネル接合を通過する超電流の性質、特にジョセフソン効果としてよく知られる普遍的現象の理論的予測」 ブライアン・ジョゼフソン | 江崎玲於奈 アイヴァー・ジェーバー ブライアン・ジョゼフソン | |
1972 | 一般にBCS理論と呼ばれている、彼らが共同で発展させた超伝導についての理論 | ジョン・バーディーン レオン・クーパー ジョン・ロバート・シュリーファー | |
1971 | ホログラフィーの発明および発展 | ガーボル・デーネシュ |
1960年代
西暦 | ジャンル | 詳細 | 受賞者 |
1970 | |||
1969 | |||
1968 | |||
1967 | |||
1966 | |||
1965 | 量子電磁力学の分野における基礎研究と、素粒子物理学についての深い結論 | 朝永振一郎 ジュリアン・シュウィンガー リチャード・P・ファインマン | |
1964 | |||
1963 | |||
1962 | |||
1961 |
1950年代
西暦 | ジャンル | 詳細 | 受賞者 |
1960 | |||
1959 | 反陽子の発見 | エミリオ・セグレ オーウェン・チェンバレン | |
1958 | |||
1957 | |||
1956 | 半導体の研究およびトランジスタ効果の発見 | ウィリアム・ショックレー ジョン・バーディーン ウォルター・ブラッテン | |
1955 | |||
1954 | |||
1953 | |||
1952 | |||
1951 |
1940年代
西暦 | ジャンル | 詳細 | 受賞者 |
1950 | |||
1949 | 素粒子理論 | 核力の理論的研究に基づく中間子の存在の予想 | 湯川秀樹 |
1948 | |||
1947 | |||
1946 | |||
1945 | |||
1944 | |||
1943 | |||
1942 | |||
1941 |
1930年代
西暦 | ジャンル | 詳細 | 受賞者 |
1940 | |||
1939 | |||
1938 | |||
1937 | |||
1936 | 「宇宙線の発見」 ヴィクトール・フランツ・ヘス 「陽電子の発見」 カール・デイヴィッド・アンダーソン | ヴィクトール・フランツ・ヘス カール・デイヴィッド・アンダーソン | |
1935 | 中性子の発見 | ジェームズ・チャドウィック | |
1934 | |||
1933 | |||
1932 | |||
1931 |
1920年代
西暦 | ジャンル | 詳細 | 受賞者 |
1930 | |||
1929 | |||
1928 | |||
1927 | |||
1926 | |||
1925 | |||
1924 | |||
1923 | |||
1922 | |||
1921 |
数学
メディア
雑誌 | 特徴 | 発行元 | 創刊 |
数理科学 | 純粋数学というよりは物理始め、応用数学的な話題が多い。 | サイエンス社 | |
フィールズ賞
別名数学のノーベル賞とも呼ばれ、4年に1回開催開催され、40歳以下の若手研究者が受賞出来る。
純粋な数学的業績(数学分野への貢献)を主に評価する。
賞金額は約200万円
西暦 | 受賞理由 | 受賞者 |
2022 | コパンは「統計物理学、特に3次元と4次元の相転移の確率論における長年の問題を解決した」 メイナードは「解析的整数論への貢献により、素数の構造の理解とディオファントス近似に大きな進歩をもたらした」 許埈珥は「ホッジ理論のアイデアを組み合わせ論にもたらし、幾何格子のダウリング-ウィルソン予想の証明、マトロイドのヘロン-ロタ-ウェルシュ予想の証明、ローレンツ理論の発展、多項式、および強力なメイソン予想の証明」 ヴィヤゾフスカは「8次元の球充填問題を解決」 | 許埈珥 ユーゴー・デュミニル=コパン ジェームズ・メイナード マリナ・ヴィヤゾフスカ |
2018 | カウシャー・ビルカー「ファノ多様体の有界性の証明、極小モデルプログラムへの貢献」(双有理幾何学) アレッシオ・フィガーり「最適輸送の理論への貢献と、その偏微分方程式、距離空間の幾何学、確率論への応用。等周不等式に応用」 ピーター・ショルツ「パーフェクトイド空間の導入とガロア表現への応用、新しいコホモロジー理論の発展、ガロア表現の存在を証明」(数論幾何学/p進幾何学) アクシェイ・ヴェンカテッシュ「解析的数論、等質力学系、トポロジー、表現論を組み合わせてGLのsubconvexity問題など未解決だった問題を解決」 | カウシャー・ビルカー アレッシオ・フィガーり ピーター・ショルツ アクシェイ・ヴェンカテッシュ |
2014 | マリアム・ミルザハニ「リーマン面とそのモジュライ空間の力学と幾何学」 アルトゥル・アビラ「その分野を一変させた力学系理論への深遠な貢献」 マンジュル・バルガバ「数の幾何において新しく効果的な手法を開発した」 マルティン・ハイラー「確率偏微分方程式理論への顕著な貢献」 | マリアム・ミルザハニ アルトゥル・アビラ マンジュル・バルガバ マルティン・ハイラー |
2010 | ||
2006 | グレゴリー・ペレルマン「百万ドルの懸賞金がかけられた数学の難問(ミレニアム懸賞問題)の一つであるポアンカレ予想を解決」 | グレゴリー・ペレルマン(辞退) |
2002 | ||
1998 | ||
1994 | ||
1990 | 森重文「ハーツホーン予想を証明し、3次元代数多様体の極小モデルの存在を証明」 | 森重文 |
1986 | ||
1982 | ||
1978 | ||
1974 | ||
1970 | 広中平祐「標数0の体の上の代数多様体における特異点の解消」 | 広中平祐 |
1966 | ||
1962 | ||
1958 | ||
1954 | 小平邦彦「調和積分論への貢献」 | 小平邦彦 |
1950 | ||
1946 | ||
1942 | ||
1938 | ||
1934 |
おすすめ書籍紹介
タイトル | 内容 | 作者 | 初版 |
ポアンカレ予想 (新潮文庫 新潮文庫) [ ドナル・オシア ] | 長年未解決だったポアンカレ予想を最終的にペレルマン氏が解き明かしたが、歴史的にどう解き明かされて行ったかを彼以前からの解決の流れを書いている。 | ドナル・オシア | 2014 |
ポアンカレ予想―世紀の謎を掛けた数学者、解き明かした数学者 (ハヤカワ文庫) | ジョージ G.スピーロ | 2011 |
ガウス賞/Carl Friedrich Gauss Prize
カール・フリードリッヒ・ガウスの生誕225年を記念して2002年に新設された賞
実際に社会的な技術発展など、数学分野以外に与えた影響・貢献を評価。受賞者の年齢制限はない。
年号 | 内容 | 受賞者 |
2022 | 量子力学,統計力学,計算化学,量子情報理論という幅広い諸分野への数学的貢献 | エリオット・リーブ |
2018 | 信号解析における重要な問題を数学、統計、そしてコンピュータによって解析する基礎を作った貢献。コンピュータアルゴリズムとその応用、データサイエンスの境界を超えて学際的な基礎研究をした。 | デイヴィッド・ドノホー |
2014 | 偏微分方程式による画像処理法の確立。 | スタンリー・オッシャー |
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2006 | 確率微分方程式における貢献で金融工学や経済学の発展 | 伊藤清 |
アーベル賞
数学の分野で非常に影響力のある貢献をした人に贈られるノルウェーの国際賞。ニールス・アーベル生誕200年(2002年)を記念して2001年に新設された賞。年齢制限なし。賞金額は約1億円。1年ごとに開催。
年号 | 内容 | 受賞者 |
2023 | 自由境界値問題とモンジューアンペール方程式を含む非線型偏微分方程式の正則性理論への独創的な貢献 | ルイス・カッファレッリ |
2022 | 位相幾何学の幅広い業績、特に代数学、力学、幾何学といった関連分野への革新的な貢献に対して | デニス・サリヴァン |
2021 | 理論計算機科学と離散数学への基礎的な貢献と、それらを現代数学の中心的な分野に育てた指導的な役割に対して | ラースロー・ロヴァース アヴィ・ヴィグダーソン |
2020 | ||
2019 | 幾何学的偏微分方程式(英語版)・ゲージ理論・可積分系における先駆的な偉業と業績の解析・幾何・数理物理に対する基本的な影響に対して | キャレン・アーレンベック |
2018 | ||
2017 | 数学的ウェーブレット理論の発展における重要な役割に対して | イヴ・メイエ |
2016 | 数論に新時代を開いた、半安定楕円曲線のモジュラー性予想の方法による素晴らしいフェルマーの最終定理の証明に対して | アンドリュー・ワイルズ |
2015 | ||
2014 | ||
2013 | ||
2012 | ||
2011 | ||
2010 | ||
2009 | ||
2008 | ||
2007 | ||
2006 | ||
2005 | ||
2004 | トポロジー 、幾何学、および解析学を結びつけた指数定理の発見とその証明に対して、また数学と理論物理学の間に新しい掛け橋をつくる作業において 顕著な役割をはたした、その功績に対して | マイケル・アティヤ イサドール・シンガー |
2003 |
おすすめ書籍
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フェルマーの最終定理 (新潮文庫 新潮文庫) [ サイモン・シン ] | ワイルズ氏が完全証明に至る波乱のドラマを軸に、3世紀に及ぶ数学者たちの苦闘を描く感動のノンフィクション。 | サイモン・シン | 2006 |