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『数学上の未解決問題』とは何か?

7つのミレニアム懸賞問題

クレイ数学研究所によって懸賞金がかけられているという未解決の難問には「ポアンカレ予想」に他にまだ以下のものがある。以下の6つは2022年時点ではまだ未解決だと言う。

某大学生
数学科で学ぶ数学の勉強は会社に入ってから役立たないことばかりと言う声もありますが、この未解決問題は少なくとも産業と深い関係があるものも含んでいる気がしますね。

P≠NP予想
P versus NP

「クラスPとクラスNPが等しくない」

クラスPとは、決定性チューリングマシンにおいて、多項式時間で判定可能な問題のクラスであり、クラスNPは、Yesとなる証拠(Witnessという)が与えられたとき、多項式時間でWitnessの正当性の判定(これを検証という)が可能な問題のクラスである。多項式時間で判定可能な問題は、多項式時間で検証可能であるので、P⊆NPであることは明らかであるが、PがNPの真部分集合であるか否かについては明確ではない。

計算複雑性理論(計算量理論)における予想 (未解決問題) の1つ。

Pというのは,入力サイズに対して多項式時間で解ける問題のクラスでいわゆるパソコンで解きやすい問題。
NPは多項式時間で正解が本当に正しいか判定できる問題のクラス。
答えを見つけるのは難しいかもしれないが,答えの正しさを証明するのなら簡単と言う問題。


もしもP=NPだと素因数分解の難しさを利用した現代の主要な暗号は破られるそう。

ホッジ予想

代数幾何学の大きな未解決問題であり、非特異複素多様体と部分多様体の代数トポロジーに関連している。ホッジ予想は、複素解析多様体のあるホモロジー類(ホッジ類)は、代数的なド・ラームコホモロジー類であろう、つまり、部分多様体のホモロジー類のポアンカレ双対の和として表されるようなド・ラームコホモロジー類であろうという予想。

この定式化は、スコットランドの数学者ウィリアム・ホッジにより、1930年から1940年のド・ラームコホモロジーの記述を、複素多様体の場合に存在する余剰な構造を含む記述へと拡張する仕事の結果として得られた。
またホッジ予想は次のようにも言い換えられるらしい。

1, X を非特異な複素射影多様体とすると、X 上のすべてのホッジ類は、X の複素部分多様体のコホモロジー類の有理数係数の線形結合となる。

2,X を複素射影多様体とすると、すべての X 上のホッジ類は代数的である。

リーマン予想(リーマン仮説)

リーマンゼータ関数の零点が、負の偶数と、実部が1/2の複素数に限られるという予想。
ドイツの数学者ベルンハルト・リーマン(1859)により提唱された。

リーマン予想は素数の分布についての結果を含んでいる。

リーマン予想は、ゴールドバッハの予想とともに、ヒルベルトの23の問題のリストのうちの第8問題の一部になっている。

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ヤン-ミルズ方程式と質量ギャップ問題

任意のコンパクトな単純ゲージ群 G に対して、非自明な量子ヤン・ミルズ理論が 4次元ユークリッド空間上に存在し、質量ギャップ Δ > 0 を持つことを証明せよ。存在とは、Streater & Wightman (1964)、Osterwalder & Schrader (1973) や Osterwalder & Schrader (1975) で挙げられているものと少なくとも同等以上に強い公理的性質を確立することを含む。

ヤン=ミルズ理論は素粒子物理学の標準模型の基礎にあるものと類似した非可換な場の量子論らしい。質量ギャップ Δ はこの理論によって予言される最小質量を持つ粒子の質量。

以下を証明する必要があるようです。

1,ヤン・ミルズ理論が存在し、現代の数理物理学、なかんずく構成的場の理論を特徴付けている厳密さの基準を満たすこと

2,その理論が予言する力場における最小質量を有する粒子の質量が厳密に正であること。

物理の問題としては、量子色力学のことらしい。クォークを陽子・中性子に閉じ込める強い力の理論。

ナビエ–ストークス方程式の解の存在と滑らかさ
Navier–Stokes existence and smoothness

ナビエ–ストークス方程式の理論的な理解は現段階では不完全であり、特にこの方程式の解は、乱流となることがあり、科学や工学に対し計り知れない重要性があるにもかかわらず、乱流は最も難しい物理学の未解決問題の一つとして残っている。

バーチ・スウィンナートン=ダイアー予想(BSD予想)
Birch and Swinnerton-Dyer conjecture(BSD conjecture) 

以下の予想を完全証明する必要がある。

代数体 K 上の楕円曲線 E に伴う数論的データを E の ハッセ・ヴェイユの L-関数 L(E, s) の s = 1 における振る舞いに関係づける。より具体的には、E の点のなすアーベル群 E(K) のランクは L(E, s) の s = 1 における零点の位数であり、s = 1 における L(E, s) のテイラー展開における最初の 0 でない係数は K 上の E に付属しているより精密な数論的データによって与えられる。

数論の分野における未解決問題。予想は機械計算の助けを借りて1960年代の前半に予想を立てた数学者ブライアン・バーチとピーター・スウィンナートン=ダイアーにちなんで名づけられている。

また、楕円曲線上の有理点の加算は楕円曲線暗号(ECC)と呼ばれる暗号にも使用されている。
2点P 、Q についてP をいくつ加算すれば Q を得られるかを求める問題は楕円曲線上の離散対数問題と呼ばれて、この困難性をもとに、暗号として利用されている。

目次

その他の未解決問題

もちろんミレニアム懸賞金問題以外にもかなりの数があるらしい。

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