宇宙戦艦ヤマトは原作は西崎義展さん、キャラクターデザインと美術を担当した漫画家・松本零士さんを始め一般人の私達が想像する以上により多くのクリエーターが連携して制作した作品です。ちょうどヤマト1隻がたくさんのクルーで成り立っているようにです。
そしてお二人の巨匠は今はもうどちらも故人となり、つまりもしもヤマトに話の続きが生まれるとしたら、新しい語り部であるSF作家がクルーに参加することでなされる仕組みのようです。そして作品全体がアニメオリジナルであるためストーリーは完全に一人で作るのではなく、複数人で話し合いながら作って来たような制作現場での文化があるような気がします。
要するに貴方でもなりたいと思えば将来は語り部のクルーになる可能性があるかもしれないのです。
宇宙戦艦ヤマトシリーズの6つの見どころ
(1)SFらしい課題設定とSFハード的な科学技術背景
まず未来の地球に訪れるだろう課題を投げかけるテーマに対して挑戦するストーリーとしてリアル科学技術とまでは言えないまでも、ハードSFに近いレベルで科学技術的な考証の下に組み立てられていることが何よりも魅力的なのだと思います。
シリーズ全体は
- 宇宙人からの地球侵略
- 地球人の宇宙への進出
- 地球人の地球からの旅立ち
というSFらしい人類の課題テーマを掲げたストーリーになっています。
もう少し詳しく具体的に言うと、次のような命題に置き換えられます。
- 宇宙からの侵略で地球が放射能汚染に遭い住めなくなったら人類は何をするか?
- 地球文明が宇宙に対して勢力拡大した時何が起こるか?
- もしも地球が太陽系が人為的な環境変化を受けて住めない星となった場合、人類はどうするのか?
そしてその問いの一つの答えとなるストーリーが宇宙戦艦ヤマト1、2、3となるわけです。
科学技術的な背景に興味がある方は以下が参考になります。
またストーリーは地球がガミラス帝国という宇宙からの侵略を受けて圧倒的な差でなす術もなく地球が破壊し尽くされて虫の息というところからスタートし、銀英伝のように宇宙に宇宙艦隊を繰り出せるような科学技術力もなく、唯一宇宙戦艦ヤマトだけがやっと宇宙航行できる宇宙船としてイスカンダル星というまた宇宙からの技術支援を受けてやっと建造されたという設定になっています。
そしてたった一隻のヤマトが宇宙航行して途中戦闘に巻き込まれながらもイスカンダルに向かいガミラスとも壮絶な戦いをします。しかしながら、宇宙戦艦ヤマト1と2199はスペース戦争そのものがテーマというよりはコロンブスのアメリカ大陸発見の先駆けのような探検サバイバルの意味合いが強い気がします。そのため沖田艦長と真田はなぜか宇宙物理学に強いキャラ設定なのです。波動砲が強かったからだけでなく、その場に置かれているまだ未知で初めての宇宙環境や気象の把握が的確であり、それゆえにギリギリの戦術が取れたのです。
そしてイスカンダルに辿り着いて目的のコスモリバースを受け取っても更には波動砲なしで地球まで帰還しないといけません。つまりガミラスとも関係をよくしないと生還できなかったのです。それは山南のような優秀な軍人というだけで若しくは真田のような天才科学者というだけで果たせる役目でもありません。
ある意味イスカンダルのスターシャ女王は宇宙人類全体をまとめられる指導者になれる器を求め試練を課したのでしょう。
そして目的地のイスカンダルと言えば、Fate Staynightに出てくる英霊の方が今ではよく知られているかもしれませんが、本作では女神の星の立ち位置で平和のシンボルになります。
(2)主人公古代進の成長物語として
その絶望的な環境の中で主人公は古代進という17歳の少年が、宇宙の旅路中に戦いに巻き込まれるのも関わらず、なかなか戦争バトルも上手い戦士タイプの軍人としてまた地球防衛軍から与えられた人類の任務をやり遂げる中で成長していきます。古代進その主人公の成長ストーリーとして観ると楽しめると思います。ちなみに古代進の進は松本零士さんの弟の実名らしいです。
そして宇宙戦艦ヤマト2では前の沖田艦長は亡くなり、古代進らヤマトクルーは宇宙からのSOS信号を受け取り助けに行きたいと総司令部に申し出るが拒絶され、反乱軍となってなってまで出発し、地球政府軍の波動砲戦艦に追撃されそうになったところ、ガミラスからの外交の取りなしで地球政府の正式の宇宙調査隊としての地位の追認を勝ち取ることができた。この段階は銀英伝により近くなったと言えるでしょう。
ただし地球政府の中ではあれだけの地球救済という偉業を成し遂げたヤマトの船員たちであっても、政治や軍部の中で何かを動かせるような何の権限も持たないちっぽけな存在であり、ガミラスからの横槍とコネでヤマトがやっと生かされて、そういう人たちが宇宙のSOSのために立ち上がり、またそれが宇宙からの侵略阻止に繋がったという筋書きになっています。
いやむしろ地球防衛軍全体の中では古代やヤマトクルーもまだまだ階級下の方であり、波動砲搭載艦がたった一隻の頃は存在感大きかったとしても、同じような波動砲搭載艦が量産された後は少なくとも連合軍全体から見ればますます一隻だけのヤマトの存在感は薄れます。腐った地球連合政府というよりはまだまだ連合艦隊を総指揮するという上位の任務役割があることを山南修らの仕事ぶりから分かります。
ただもしもヤマトがテレサの求めに応じずに救援に出向かず地球に残り続けていたとしたならば、普通に上からの命令に従ってただ地球軍の部品のように戦って戦艦ごとスクラップを待つ鉄屑のように破壊されていたでしょう。その差は絶対に守るものがあり退けない場合はどんなに才能があっても山南の言うように歯車の1つとなって戦死せざるを得ない。
これに対してヤマトの場合は前線であってもヤマト以外に守られなければいけないものや責任が基本的にないので実力次第で生き延びやすい気がします。
ヤマトは軍に籍を置きながら受難を克服する探検家や巡礼者のようなのです。
宇宙戦艦ヤマト3では再び地球文明絶滅の危機が訪れます。今度は戦争で影響を受けた太陽の異常膨張により地球が熱帯になり危険が迫るのです。そのため人類も地球の外に移住するストーリーになっていきます。
その頃には古代進も複数の艦隊を率いる1司令官となって沖田艦長が座っていたあの艦長席に座ります。
艦長や司令官なんて口で命令するだけで前線で戦っていないように最初の頃は思えたかもしれませんが、実はその任を引き受けてみると前線指揮官としてはベテランだったとしても艦長としては古代進もなりたての頃は無力であり、むしろ元仲間や新人に牽引してもらってる感じがします。
ただどんな困難な状況下でも決断することから逃げられず、迷って決断間違えば自分やクルーの命の危険にさらします。そして時には自分の身の危険は後回しにしても仲間を先に逃し戦艦を最後には一人で引き受け殉職するのも艦長の宿命なのです。
特に負けた時に確実に死ぬことを前提に味方を逃すために囮になって壮絶な死に方をしている場面もありましたが、『捨て奸』と言って戦国時代に日本の薩摩の島津家で大名の子弟がその役目を自らが名乗り出て主君を確実に助けるために犠牲になっていたようです。(これに対して太平洋戦争末期の特攻部隊は赤紙で強制徴兵した民間人に強要したり戦争を嫌う人ほど特攻部隊に回されたりしていたので意味合いが違うようです。)
もっとひどいのは一般民間人を盾にして軍人が戦わず真っ先に逃げることでしょう。
逃げることそのものは自由だし悪いわけではありませんが、責任を預かったり負う立場になるべき人ではありません。
もちろんそれ以前に『鎌倉殿の13人』みたいに味方の犠牲を最小限にするために反乱分子とは正々堂々とは戦わず謀略で骨抜きにして叩くもあるかもしれません。でもよく考えてみるとお互いによくわかり合っている同じ文化だから可能なだけで、言葉が違い文化や習慣も違う異文明に対しては全く通用しないでしょう。
同じSFの銀英伝などは謀略が高い効果をあげられているのは同じ陣営内だったり、陣営が例え異なったとしても基本的に文明の違いがないからです。
あとデスラー総統は2199でガミラスを滅ぼしに来たわけでもないヤマト1隻を無駄に追い回し、軍人としての才能や戦略に溺れすぎたためにドメル将軍を失い、政治指導者としてガミラス人の信用を失ってしまったことに気がつきました。本人にとってそれが一番痛手だっただろうし、その一旦失われた信頼を取り戻すことがどんなに大変かを2202で悟りました。例えガトランティスと外交してガミラスの約束の地を保証してもらったとしてもガミラス人の指導者としてかつてのように簡単に受け入れてはもらえないのです。
それからはそれまでの自信はすっかり失って抜け殻のようになり、軍人としての才能よりも政治指導者として何をすべきかを最優先に追い求める人物にキャラが変わったのです。
(3)戦術的にもキレの良い迫力あるスペースバトル
また宇宙戦艦ヤマトの2つ目の魅力は、何といっても宇宙人からの理不尽な暴挙に対してヤマトクルーによる連携が取れたスペースバトルがノリが良くてとても面白いのです。
クルーたちのネーミングも真田、徳川、島と戦国時代のものが使われています。
また沖田とか土方とか幕末の新撰組で聞いたようなネーミングも使われています。
そして軍のトップである地球防衛軍司令長官の藤堂平九郎も太平洋戦争の戦前の東郷平八郎を思わせるようでいて、新撰組からのネーミングらしいです。
そしてここでも戦争が好きな人達が勝手に戦って、嫌いな人は第3者のように対岸の火事のように傍観者でいられるのか?という問いも人類の課題として投げかけられます。
太平洋戦争で日本が無条件降伏をしましたが、同じような交渉で侵略してくる宇宙人に対して良い結果になるのかもこのSFストーリーの重要なサブ課題なのです。
武器があるから不要な殺し合いが起きるという考え方も正しければ、武器がないから外敵に対してほとんど無抵抗のまま虐殺されるという考え方も正しいのです。
もちろん目立たないようにして低文明のまま過ごすのも生き残るための選択肢の一つなのかもしれません。
高文明になれば安心かと言えば、その技術力によって更に強い外敵を引き寄せてしまう場合もあります。
キレの良いかっこよいが命懸けのスペースバトルの背景に戦うという選択肢を選ぶ人、もしくは選び続ける人の戦う意味と戦いをやめることの意味が問われているような気がします。
もしも最初からガミラスと全く戦うことなく降参していればザルツ人みたいな人種差別されて腐敗した環境の中でデスラー総統の目に留まることもなく蔑まれて生きることになっていたでしょう。ガミラスみたいな実力社会では最善を尽くした結果が古代守の結果にとどまってしまうかもしれません。ガミラス兵に入ってそれまでの味方の地球人殺しをして裏切り者になって出世をして活路を見出す選択肢は古代守には取れなかったはずです。
波動砲を所持していたとはいえ1対無数の艦隊相手に十分な至難を乗り越えて強かったヤマトだからこそデスラーも手を組む価値がある相手と認めてくれたことは確かでしょう。
(4)神の存在とは?
宇宙戦艦ヤマトの魅力の3つ目は人智を超えた女神みたいな存在が出てきます。
- 人間にはできないけれど、神にはできることがある。
- 神にはできないけれど、人間にはできることがある。
どこかで見たことがある命題だと思います。
平成や令和では神よりAIロボットの方がテーマになることが多いのですが、昭和時代のSFはそれがAIロボットではなく神なのです。とは言え、上の命題は神でもAIでも結局は同じものだったのです。
映画版のは神ではなく謎の知的生命体という扱いになっていて、見える姿形はあくまでも地球人である人間の主観によるものという表現にとどめているようです。
また宇宙戦艦ヤマトではロボットAIはまだ人間の完全なるお遣いとして存在し脇役止まりですが、人間らしい本能が芽生えて人間と区別できないことを伝えています。電気羊は夢を見るか?の映画のパロディみたいな話が1つだけあります。
敵方機械アンドロイドであっても、心があるならば倒すべき敵として追い回してはいけないとアナライザーは言いました。もしもアンドロイドが味方から孤立したと認識した時は自爆するように設定されていたのです。一旦アンドロイドと心を通わせたアナライザーが自分の手でアンドロイドを初期化し葬ったところは泣けました。
(5)人間と愛憎
ある意味これも宇宙戦艦ヤマトシリーズのメインテーマであり見どころの1つだろうと思います。
古代進と森雪も最初は喧嘩ばっかりしていた関係で助け合う中で心を通わす関係になりました。なんの強さも取り柄もなく愛だけを求めても無意味だけども、何らか労力的な活動を協力しあったり例え敵として戦いあったとしても実力を認め合った上で理解配慮しあうならば縁でつながり合えると言うことを、壮絶な生死をかけた戦いの中で見応えがある部分だと思います。
(6)ささきいさおさんによるアニソン主題歌
「さらば、地球よ」で始まるアニソン主題歌のリメイク版も30年以上ぶりにささきいさおさんが起用されており、オリジナル版とリメイク版でその歌声を聴き比べてみても面白いかもしれません。
軍歌っぽく聞こえるのはなぜかというと、「宇宙の彼方 イスカンダルへ」の部分が軍歌調になっているためらしいです。ガミラスによる遊星爆弾による放射能汚染された地球の環境改善のためのコスモリバースを受け取る目的のイスカンダル派遣である宇宙戦艦ヤマトの任務使命そのものを歌にしたものらしいですが、自衛隊の海外派遣の時に転用されたり、戦艦大和と繋がりが深い広島県の呉駅のメロディにも使われたりしているそうですが、第2次世界大戦時の戦艦大和の軍歌とはもちろん全くの別物みたいです。
オリジナル宇宙戦艦ヤマト3の続きはその後作られたのか?
オリジナル編宇宙戦艦ヤマト1〜3は1970年代の作品であり、その後オリジナル続編は松本零士氏ではなく、
西崎氏によって『宇宙戦艦ヤマト 完結編』『宇宙戦艦ヤマト 復活篇』が作られました。
また高島雄哉さんによって小説『宇宙戦艦ヤマト 黎明篇 アクエリアス・アルゴリズム』が書かれました。高島雄哉氏は東京大学理学部卒のSF作家らしいです。
その後リメイク作品が制作スタッフが世代交代して作られました。その名前が2199や2202や2205の数字がついている作品シリーズに相当します。
過去の作品は良い部分も多いけれど、矛盾点も少なくないので作品の敬意を払いながらも新しく生まれ変わるのも時代の流れなのかもしれません。
地上波放映時期
宇宙戦艦ヤマトは漫画原作で、その後アニメ作品と映画作品が作られました。
アニメ | 映画 | |
タイトル | 宇宙戦艦ヤマト | SPACE BATTLESHIP ヤマト |
リリース | 1970年代 | 2009年 |
時系列対応表
ストーリー内年代 | 内容 | リメイク版 | 映画 | 1970年代版 |
西暦2194年 | オリジナル宇宙戦艦ヤマトと宇宙戦艦ヤマト2199は基本的に同じストーリーだが、その違いは古代守の立ち位置の結末。 オリジナルは古代進は生き伸びていてイスカンダルに来ていて、地球に戻るよりイスカンダルでの生活を選びスターシャと結婚する話になっている。より魔法がかかったようなロマンティックなストーリーになっている。 | SPACE BATTLESHIP ヤマト | 宇宙戦艦ヤマト 1974年10月6日〜1975年3月30日 | |
西暦2194年 | 宇宙のマゼラン星雲にあるというガミラス帝国が地球を侵略し圧倒的な差で地球人は敗北し、地上波放射能で汚染され地下都市を作ってやっと瀕死で生き長らえていた。 そんな中イスカンダル星より使者が来る。 まだガミラスに対して科学技術が劣る地球が取りうる道はイスカンダル人に頼り切ることで、地球人で選ばれたヤマトクルーはその中でできる限りの最善を尽くすことだけだった。 可能性は低くてもそれしか他に道がない場合は奇跡が起こることを信じて低確率でもかけるしかなかったのだ。 1対無数なのでまともに戦っても勝てない戦いなので、戦闘そのものよりはSF科学技術的な謎解き探検の側面が強いストーリーになっている。 またこのリメイク作品の中では古代進の兄の古代守が決してイスカンダルに選ばれて助けてもらった特別の身ではなく、自らの強靭な意志で捕虜になってからも生き延びようとしてヤマトの目的地がイスカンダルであることを知って辿り着くだけで命が尽きたと言う厳しい結末になっている。 また古代守はイスカンダルの儀式を受けてエレメント化した情報生命体になって、かつコスモリバースの核になり地球を救った話になっている。 またヤマトクルーの薮助治も反乱で死なず、ガミラスのザルツ人として過ごし地球には戻らない結果に変わっている。 リメイク版はよりハードSFライクな仕上がりになっている。 | 宇宙戦艦ヤマト2199 (2013年4月7日〜9月29日) | ||
オリジナル作 主人公の古代進は宇宙戦艦ヤマトもろとも白色彗星帝国の超巨大戦艦に特攻して相討ちで倒すストーリー ※劇場版だけの限定ストーリー | なし | さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち | ||
西暦2199年 | 地球連邦のヤマト乗組員とデスラー亡き後民主化を進めるガミラス帝国の生き残りと友情を深め、協力して突然襲ってきた強大な白色彗星帝国の戦闘国家ガトランティスと戦う。 | 宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟 (2014年12月6日) | ||
西暦2202年 | イスカンダルから持ち帰ったコスモリバースによって地球は蘇り、異常な早さで復興をとげ繁栄し、太陽系まで軍事基地を拡大させ、波動砲艦隊計画も進んだ。 また同盟関係になり政治的経済的にも深く繋がりあった地球連邦とガミラス帝国が白色彗星帝国ガトランティスと戦うことになる。 謎のSOS信号を受けてそれがテレザート星のテレサからのものでありヤマトが調査団として向うことになる。 しかし目的地で出会ったのは死んだと思っていたはずのあのデスラー総統だった。 そのまま正面から戦ってもまず絶対に勝てない強大な白色彗星帝国に対して古代進に伝えたテレサのアドバイスは?? その結果ヤマトはたくさんの犠牲を払いながらも真田のような科学技術的な知恵だけでなく、斎藤のような純戦争員としてのスキルだけでもかなわず、敵ともギリギリの交渉をしながら活路を見出してやっと掴んだ勝利だった。 弱かったならば交渉にすら至らないけれど、強さを手に入れた上で要人同士で交渉をしながらその結果戦ったとしても最善の道を探すプロセスが大事なんだとテレサは言いたかったのでしょう。 | 宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち (2018年10月6日〜2019年3月30日) | 宇宙戦艦ヤマト2 (1978年10月14日〜1979年4月7日) | |
西暦2202年 | オリジナル版。宇宙戦艦ヤマト2の続編。 暗黒星団帝国に対して地球防衛軍は敗北し瞬く間に制圧されてしまう。 そして重核子爆弾で脅される。 結果的にスターシャと守の娘であるサーシャが地球を救う。 | ヤマトよ永遠に・REBEL3199 (2024年7月19日予定) | ヤマトよ永遠に (1980年8月2日) | |
(本作はリメイク宇宙戦艦ヤマト2025 新たなる旅立ちのストーリーに取り込まれたと思われる。) 謎の勢力である暗黒星団帝国が資源を求めてガミラス星とイスカンダル星を採掘していることに怒ったデスラーは戦いを挑み、ガミラス星は完全に消滅した。その結果イスカンダル星は宇宙に漂流し始めたと思ったが、どこかへ誘導されるように加速したりワープしたりし始めた。 スターシャはイスカンダル星を自爆させて、その結果自らも消滅する | 宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち | |||
西暦2205年 | ガミラス星とイスカンダル星の最期。 時間断層から救済された古代進と森雪、真田は昇進してそれぞれ艦長になる。古代は旗艦としてヤマトに乗り艦隊を束ねる立場になるが、まだ新入りを多く抱えて不慣れで頼りなく、それでも新入りに背中強引に押されるようにガミラス星の危機に立ち向かうデスラーを助けるためにガミラス星に向かう。 イスカンダル星を狙った暗黒星団帝国テザリアムに対して地球とガミラスが手を組んで戦う。 「お前は何しにきたんだ」と古代はデスラーに批判気に言われる。 デスラーは昔ほど覇気はなく同じように弱々しいいが命を捨ててもスターシャを守ろうとする。 オリジナルの宇宙戦艦ヤマト・新たなる旅立ちと同じストーリーのリメイク | 宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち (前章2021年10月8日 後章2022年2月4日) | ||
西暦2207年 | 宇宙戦艦ヤマト3199 | |||
23世紀初頭 | 太陽異常により太陽系破滅の危機 | 宇宙戦艦ヤマト3 (1980年10月11日〜1981年4月4日) | ||
宇宙戦艦ヤマトの自爆を代償に地球を救う | 宇宙戦艦ヤマト 完結編 (1983年3月19日〜11月5日) | |||
宇宙戦艦ヤマト 黎明篇 | ||||
完結編から 17年後 | 移動性ブラックホールが太陽系に迫ってきて地球も飲み込まれることが分かったことによる、具体的な地球人の移民。 宇宙戦艦ヤマトは再び再生されて新ヤマトとして生まれ変わって古代は第3次移民船団の移民船団護衛艦隊司令の任務にあたる。 | 宇宙戦艦ヤマト 復活篇 (2009年12月12日) |
どこで観れるか?
旧作は以下でレンタルすることで観ることができます。
ただし最近の作品を画質良く観たい場合はU-NEXTが良いでしょう。
宇宙戦艦ヤマト 3199以降に期待されるもの?
恐らくは松本零士さんのキャプテンハーロックシリーズがいくつかあるうちの1つの答えかもしれません。
古代守がキャプテンハーロック説もあるみたいですが、どちらかと言うと地球連合に対して従順であるから海賊になるようなキャラなのかわかりません。キャラ的には古代進の方が反乱を起こしてでも自分の意思を通しているので古代進かその子孫か世代交代したヤマト乗組員の誰かなら考えられます。
ちなみにキャプテンハーロックの時代は西暦2977年あたりで宇宙戦艦ヤマトの時代から800年も先のようです。
(そのためアルカディア号の中にエレメント化して情報生命体になるサンクテルらしきものを持っているようです。)
と言うのは地球連合が力を伸ばして財閥と軍が繋がりあって更なる利益を求めて他の文明を侵略する立場になった時、地球存亡のために命をかけて戦った古代進はその流れに合わなくなる可能性があります。こんな馬鹿げた地球連合のために命をかけて戦う価値がない。と考える人が出てきそうな気がします。幕末に西郷隆盛が時代の流れに合わなくなって死場所を求めている旧武士たちに同情して反乱を起こしたみたいに、宇宙海賊化する可能性もあります。
あと体を機械化した機械人間もあり得そうですが、脳までそうした場合、情報生命体と区別つきません。イスカンダル人みたいにエレメント化して機械人間になる話の具体的な話なのかもしれません。そうすると銀河鉄道999の惑星メーテルがイスカンダルの過去なのかなと思えたりもします。
(ちなみにオリジナル銀河鉄道999は舞台西暦2221年。宇宙戦艦ヤマト2199より22年未来)
キャプテン・ハーロックシリーズにある『コスモウォーリアー零』が30世紀末の機械化人と同盟し艦内も機械化人クルーと人間で成り立っているような話になっています。
私見
もしもあるとすればタイムマシンや銀河中心の巨大ブラックホールなど宇宙そのものの謎に向き合うテーマなんじゃないかと思います。そして魔法ロマンスファンタジーではなくハードSFよりに作られる方がこのシリーズは価値をあげそうな気がします。
例えば初期の登場人物が高次の時間断層に閉じ込められて古代アケーリアス人と話をしたり、その中で共に生活をし、100年後の未来人に救助される話とか。ドラえもんのタイムマシンのように簡単に手に入れるのではなく災害や事故でタイムトラベルに巻き込まれるのが面白いと思います。
またイスカンダル人が情報生命であり自分たちの技術が悪用されないように最後は封印する道を選びましたが、それそのものがなんであるかが人類は知りたいはずなのでそれを明らかにすることです。
地球にサーシャの遺体があるはずで元々イスカンダル人は一度肉体は死んだ情報生命体でそれが死ぬとはどういうことなのか?エレメント化することで情報生命体となり永遠の命を手に入れているはずなので情報生命体の死とは何か?よく分からないです。そしてイスカンダルからもたらされたコスモリバースによってイスカンダル人の情報生命体も地球に来ている可能性もあります。
その情報生命体が2度目の死を迎える時は新しい生命として地球人として生まれ変わるからなんじゃないかと思います。それがイスカンダル人のサーシャの死の意味で、森雪として生まれ変わったとするのが自然な流れなのかもしれません。藤堂と真田と土方は知っているけど古代進や森雪には秘密にされている内容である可能性はあります。
またガトランティスの白色彗星を滅ぼした中で戦果として地球にはまだないもので科学技術的に何か得られるものはあったはずなので、地球連合もガミラスもそれを政治指導者たちは見逃すはずはないので、そういうことも明らかにしていく必要もあります。
例えば過去活躍した優れた人物のクローンを作ったりアバター化したりもあるかもしれません。
平和時であれば人間のクローンは人道的に批判されていることですが、地球存亡の危機であれば地球連合の軍部は科学者を取り込んで何らか研究してしまうだろうと思います。
あと波動砲艦隊ができるほどであれば、時間の問題でコスモリバースや時間断層そのものも造る方法も見つけてしまうこともしれません。
あと機械AIロボットだけの完全アンドロイド国家が出てきてもおかしくないでしょう。
ただ問題は初期の登場人物も前線で生き延びるとそれなりに出世して自らは動かない艦長や司令官など指導者ポジションになっていくので、そのキャラの魅力を引き出す見せ場を作ることが難しくなり、無理に活躍させようとするとデスラー総統が道を間違えたようなミスをやらかす可能性はあります。
つまり私情に囚われすぎて感情的になって冷静さを失い、指揮官として全体判断を間違えるなど致命的なミスをするということです。斎藤や加藤が白兵戦のメカ戦士やパイロットであることに誇りがあるように適性がある持ち場で仕事をしないと活躍できないような限界はあるかもしれません。適性ないことを悟って訓練生の教官になる道を選ぶ人もいるでしょう。
また反対に職業が人格を作るみたいな、職業によって別人みたいに人格が変わってしまうのも良いかもしれません。偉くなったことで同じ軍部の中にその昇進を妬む人も出てきて、謀殺しようとされたり、そして初期の頃の自分と同じ人格の新人と出会い文句を言われ、過去の自分を営巣送りにしたり処罰するみたいな『孔明泣いて馬謖を斬る』みたいな体験をするかもしれません。
また指導的な立場になればなるほど何か新しい挑戦するためには莫大な資金源を予算確保する必要があり、それが企画の成否に大きな影響を与えるのでそれが故に功罪問題や利害対立関係も出てくるかもしれません。そして必然的に経済の代表者たちが政治や軍事に強い発言権を持っていて干渉したり影響を与えてくるみたいな話は考えられます。
ただし宇宙戦艦ヤマトシリーズは全体的には銀英伝のようなスペースオペラにするよりは全体的には宇宙物理の謎解きハードSFものや未知の文明とファーストコンタクトものとして観たいような気がします。